基本的なビジネススキルの1つである電話対応。

しかし、電話対応に慣れていないと、難しさを感じて苦手意識を持ってしまう人もいるでしょう。

そこで今回は、電話対応が難しいと感じる理由や、スムーズに対応するためのポイントを解説します。

電話対応が難しいと悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

電話対応が難しいと感じる理由

そもそも、なぜ電話対応が難しいと感じてしまうのでしょうか。

まずは、電話対応が難しいと感じる理由について解説します。

電話でのコミュニケーションに慣れていない

電話で会話をすることに慣れていない人は、電話対応が難しいと感じやすいでしょう。

最近はメールやSNSなどでのコミュニケーションが主流のため、電話での会話に不慣れな人が多い傾向です。

表情が見えない電話は声だけで相手の状況を判断するのが難しく、「怒らせてしまったのではないか」などと不安になって上手く会話ができないこともあります。

また、会社によっては固定電話を使用している場合もあります。

固定電話を使用したことのない人は操作に慣れていないため、電話対応が難しいと感じることもあるでしょう。

会話を正確に聞き取るのが難しい

相手の言葉を正確に聞き取れる自信がなく、電話対応が難しいと感じる場合もあります。

チャットツールやメールは履歴が残るため、会話の内容を何度も確認することが可能です。

一方で電話は、相手の言葉を正確に聞き取りながら自分でメモを取らなければなりません。

しかし、どんどん会話が進むため、聞き逃しや聞き間違いが起こるリスクもあります。

正確に言葉を受け取ってメモに残さなければならないというプレッシャーも、難しさを感じる原因の1つです。

すぐに返答するのが難しい

電話対応が難しいと感じる理由には、臨機応変な受け答えが上手くできないことも挙げられます。

リアルタイムで会話が進む電話は、スピーディーなやり取りが求められます。

返答しにくい会話でも何かリアクションしなければと焦ってしまい、上手く返答ができずに難しさを感じてしまう場合もあります。

マナーに自信がない

電話対応マナーに自信がないことで、難しさを感じる人もいます。

とくに、新入社員はまだマナーが身についていない人も多く、失礼がないかと不安になってしまうこともあるでしょう。

電話対応マナーについては後述しているので、参考にしてみてください。

周りの目が気になる

電話対応が難しいと感じている人のなかには、周囲の視線を気にしすぎてしまう人も多いでしょう。

オフィスでは、近くに人がいる状況で電話に出なければならない場合もあります。

周りの目を過剰に意識してしまうと、自分の対応がどう評価されているのか気になって緊張してしまい、会話に集中できなくなる人もいます。

その結果、ミスが増えたり上手く会話ができなくなったりして、電話対応は難しいというイメージを持ってしまうこともあります。

電話対応が難しいときはまずマナーを身につける

電話対応が難しいと感じる人は、まずはマナーをきちんと身につけることからはじめてみてください。

マナーが身につけば、自然とスムーズな対応ができるようになります。

ここでは、ビジネスシーンにおける電話対応の基本的なマナーについて解説します。

電話が鳴ったら3コール以内に出る

電話が鳴ったら、3コール以内でできるだけ早く出ましょう。

3コール以内で出ることはマナーとして広く知られています。

3コール以上かかってしまうと、「出るのが遅い」という印象を与えてしまう可能性があるので注意が必要です。

出るのが遅くなってしまった場合は、「大変お待たせしました」などとはじめに一言添えるとよいでしょう。

「もしもし」はNG

ビジネスシーンでは、「もしもし」は使いません。

電話に出るときもかけるときも、「もしもし」は言わずに会社名と名前を名乗って挨拶をするのがマナーです。

電話に出るときは「お電話ありがとうございます」、電話をかけたときは「お世話になっております」「お忙しいところ失礼いたします」などと挨拶してから、会社名と名前を伝えましょう。

敬語・敬称を正しく使う

敬語・敬称を正しく使えるようにしておくことも、電話対応の基本的なマナーの1つです。

敬語は、尊敬語と謙譲語の使い分けが正しくできているか、改めて確認しておくとよいでしょう。

敬称の使い方で重要なポイントは、社外の人との会話のなかでは、社内の人の名前は呼び捨てにすることです。

先輩や上司であっても、「〜さん」「〜部長」などと敬称を付けて呼ぶのはNGなので注意しましょう。

正しい敬語・敬称を使うことは電話対応以外でも必要なスキルなので、きちんと身につけておいてくださいね。

取り次ぐときは保留にする

電話を担当者に取り次ぐ際は、保留にするのがマナーです。

繋いだままにしておくと、雑音が入って不快感を与えてしまう可能性があります。

すぐに代われる場合でも、必ず一旦保留にしましょう。

また、確認作業などで相手を待たせる場合も、「少々お待ちください」などと伝えてから保留にしてください。

ゆっくりハキハキ話す

電話で話す際は、普段よりもゆっくりハキハキと話すことを意識しましょう。

電話の音声は、対面よりも聞き取りにくい場合があります。

相手が聞き取りやすいよう話すことも大切なマナーなので、一言一言はっきりと発音しましょう。

電話に慣れていない人は、緊張して早口になってしまいがちなので、落ち着いてゆっくり話すことを心がけてくださいね。

静かに切る

電話を終えるときは、静かに切ります。

受話器を置いて切る電話の場合は、「ガチャ」と音がしないように注意してください。

なお、電話はかけたほうが先に切るのが一般的ですが、相手がお客様の場合などは事情が変わります。

慣れないうちは、かけた側でも受けた側でも相手が切ったのを確認してから切ってもかまいません。

電話対応の難しさを克服するためのポイント

電話対応が難しいと感じる人は、以下のポイントを押さえておくとスムーズに対応しやすくなります。

ポイントを押さえながら練習や実践で経験を積みましょう。

電話対応マニュアルを準備する

電話対応に慣れていない人は、まずマニュアルを用意しましょう。

取り次ぎなどよくあるシチュエーションの会話の流れをまとめたり、よく使われるフレーズを書き出したりしておくと、受け答えに迷ったときに役立ちます。

電話機の操作がわからない人は、使い方も書いておくとよいでしょう。

マニュアルがあれば確認しながら電話ができるため、落ち着いて対応できるようになります。

電話対応が上手い人を真似る

周りに電話対応が上手い人がいれば、真似をしましょう。

声のトーンや言葉遣い、話すスピードなど、自分とどう違うかよく観察してみてください。

違った点を改善すれば、より良い対応ができるようになるでしょう。

可能であれば、上手い人にアドバイスしてもらうのもおすすめです。

伝えることをまとめておく

電話をかけるときは、かける前に伝える内容をまとめておきましょう。

用件をメモしておくなど事前に準備しておけば、伝え忘れる心配もなく落ち着いて会話ができます。

箇条書きで書き出すだけでもよいので、慣れないうちは用件をきちんと整理してから電話をかけましょう。

メモ・復唱する

聞き間違いや聞き逃しのリスクがある電話対応では、正確に聞き取るためにメモ・復唱を習慣づけることが必要です。

とくに、名前・連絡先・要件など重要な情報は、きちんと復唱してメモを取ってください。

電話対応で最も大切なのは、用件を正確に伝える・受け取ることです。

もし聞き逃してしまったり、聞き取りが不安だったりした場合は、遠慮せずにきちんと聞き返しましょう。

また、いつでもすぐに対応できるようメモ帳とペンは手元に用意しておいてください。

返答に迷ったらメールや折り返しの電話で対応する

すぐに返答できない場合は、メールや折り返しの電話で対応することも可能です。

慌てて答えようとすると、間違った回答や根拠のない情報を伝えてしまう可能性もあります。

冷静な判断で誠実な返答をするために、一度電話を切って返答の準備をしてから改めて連絡しましょう。

多少のミスは気にしすぎない

多少のミスであれば、深刻に捉えすぎないこともポイントです。

ミスを気にしすぎると、難しさをさらに強く感じてしまいます。

電話対応は、失敗をしないことよりも相手を気遣いながら素直で誠実な対応をすることが大切です。

また、少しリラックスしたほうがミスもしにくくなります。

あまり堅くなりすぎないよう、肩の力を抜いて対応してみてくださいね。

電話対応の難しさを乗り越えたときのメリット

電話対応の難しさを克服してスムーズにできるようになれば、ポジティブな気持ちで仕事に取り組めます。

どのようなメリットがあるのか解説するので、難しさを克服するためのモチベーションにしてください。

人脈が広がる

スムーズに電話対応ができるようになると、人脈も広がります。

電話対応は難しいという意識がなくなれば、積極的に対応できるようになり、多くの人とコミュニケーションを取ることが可能です。

社内社外問わず、電話対応をきっかけに人間関係が広がれば、自分の仕事にプラスの影響を与える可能性も高まります。

何気ない1本の電話も大きな仕事につながっていると考えて対応しましょう。

仕事を効率化できる

電話対応がスムーズにできると、効率よく仕事ができるというメリットもあります。

難しさを感じると、業務を後回しにしてしまったり、電話対応にばかり意識が向いてほかの業務がなかなか進まない場合もあるでしょう。

難しいという意識がなくなれば、電話対応をためらってしまう時間がなくなり、仕事をサクサク進められます。

周りから信頼される

スムーズな電話対応ができると、「安心して電話対応を任せられる」と周りからの信頼度も高まります。

電話対応が評価されるとほかの業務も任せてもらえるようになり、キャリアアップも目指せるでしょう。

丁寧な対応で相手に好印象を与えられれば、会社全体のイメージアップにもなりますよ。

まとめ

今回は、電話対応が難しいと感じる理由やスムーズに対応するためのポイントについて解説しました。

電話対応の難しさを克服すれば、ほかの業務もスムーズに対応できます。

ビジネスの基本スキルでもあるので、練習や実践で経験を積んで自信をつけて、難しさを乗り越えましょう。

【執筆者】

よしみ
Webライター歴5年。2児のママ。
美容・食品・スポーツ・旅行などさまざまなジャンルの執筆経験あり。