電話対応で相手に好印象を与えるためには、電話の終わり方にも気をつけなければなりません。

しかし、電話対応に慣れていないと、正しい終わり方がわからないこともあるでしょう。

そこで本記事では、正しい電話の終わり方について解説します。

加えて、記事の後半では、電話を終える際に使えるフレーズをシーン別に紹介します。

正しい電話の終わり方をしっかり身につけたい人は、参考にしてみてくださいね。

電話をかけた場合の終わり方のマナー

ビジネスにおける電話対応では、電話をかけたときと受けたときで終わり方のマナーが異なります。

まずは、電話をかけたときの終わり方について解説します。

電話をかけた側が先に切る

電話を終える際は、かけた側が先に切るのがマナーです。

電話をかけるのは用件があるからであるため、用件をすべて伝えて電話を終える判断ができるのは、基本的に電話をかけた側です。

自分から先に切ることを迷ってしまう人もいると思いますが、相手もマナーを守ってこちらが先に切るのを待っているかもしれません。

相手を待たせないためにも、電話をかけたときは自分から先に切りましょう。

ただし、電話をかけた相手が目上の立場の場合、すぐに電話を切るとマイナスな印象を与えてしまう恐れがあります。

相手が目上の人や顧客の場合は、相手が先に切るのを待つとよいでしょう。

もし相手がマナーを守ってこちらが先に切るのを待っているようであれば、先に切っても問題ありません。

終わりのあいさつをして5秒ほど待っても相手が切らないようであれば、こちらから切りましょう。

電話を切る旨を伝える

電話を終えるときは、電話を切る旨を伝えてから切りましょう。

何も言わずに電話を切ることは失礼な行為であり、マナー違反です。

また、切る旨を伝えないと、まだ相手は話したいことがあったのにもかかわらず、電話を切ってしまう可能性もあります。

そのため、電話を切る際は「それでは失礼します」などと終わりのあいさつをして、切る旨を相手に伝えましょう。

なお、より丁寧で具体的な終わり方のフレーズは記事の後半で紹介するので、そちらを参考にしてみてください。

静かに切る

電話を切るときは、静かに切るのもマナーです。

切り方が雑になって雑音が入ってしまうと、相手に不快感を与えてしまう可能性があります。

音が入らないよう静かに切って、最後まで丁寧な電話対応を心がけましょう。

とくに、受話器を置いて切るタイプの電話機は、雑に置くと「ガチャ」という音が入りやすいので注意してください。

静かに切るためには、フックを手でそっと押して切ってから受話器を置くのがコツです。

ボタンを押して切るタイプの電話機やスマホの場合でも、静かに切ることを意識するとよいでしょう。

電話を受けた場合の終わり方のマナー

次に、電話を受けた場合の終わり方のマナーを解説します。

電話をかけた場合との違いをよく理解したうえで、しっかりマナーを身につけましょう。

電話を終える前に用件を再確認する

相手が用件をすべて伝え終わったら、電話を終える前に改めて用件を確認しましょう。

正確に用件を把握していないと、相手や伝言を伝える担当者などに余計な手間をかけさせてしまう可能性があります。

最悪の場合クレームに発展する恐れもあるので、用件を復唱してきちんと把握できているか確認しましょう。

用件を再確認すれば、認識のズレを防ぐことができ、相手にも正確に用件が伝えられているという安心感を与えられます。

数字・時間・担当者などは、間違えると大きなトラブルに発展しかねないので、とくにしっかりと確認しましょう。

相手が先に切るのを待つ

電話を受けたときは、相手が先に切るのを待ちましょう。

すでに説明したとおり、電話をかけた側が先に切るのがマナーです。

そのため、基本的には相手が切ったことを確認できたら受話器を置きましょう。

ただし、相手がなかなか電話を切らず、こちらが先に切るのを待っているようであれば、先に切ってもかまいません。

電話を切る気配がなければ、「それでは失礼します」「お先に切らせていただきます」などと伝えてから切ってください。

あるいは「どうぞお先にお切りください」と言って、先に切ってもらうよう促すのもよいでしょう。

電話の終わり方の手順

良い印象を与えるためには、電話の終わり方にも気をつけなければなりません。

ここでは、印象良く終わるための3つの手順を解説します。

スムーズに終われるよう、上から順番に行ってみてください。

話した内容を確認する

用件をすべて話し終わったら、内容の確認を行いましょう。

最後に内容を確認することで、聞き逃していることや伝えきれていないことがないかチェックできます。

もし認識の違いなどがあれば、相手に指摘してもらえるため、正確に用件を受け取れます。

相手側に認識の違いがあった場合でも、改めて用件を伝えることで間違いに気づいてもらえるため、用件を要約して必ず確認してください。

不明点を確認する

内容の確認を終えたら、不明点の確認も行いましょう。

相手は話の流れを止めないよう気を遣っているうちに、質問するタイミングを逃してしまった可能性もあります。

相手が遠慮なく質問ができるよう、不明点がないか自分から問いかけるようにしてください。

不明点を聞くことで、伝え忘れたことがないかを確認することもできます。

また、もし自分側で不明点があれば、電話を終える前に必ず聞いておきましょう。

不明点をそのままにしてしまうと、後で余計な手間がかかったり、トラブルに発展する恐れがあります。

相手に迷惑をかけないためにも、不明点は残さないようにしてください。

お礼を述べる

内容と不明点を確認してすべての用件を伝え終わったら、電話を切る前にお礼を述べましょう。

最後にお礼の言葉を伝えることで、相手は気持ちよく電話を終えられ、良い印象を与えられます。

「お忙しいなかご対応いただきありがとうございました」「お問い合わせありがとうございました」などと、電話の内容に適した言葉で伝えてください。

お礼を述べたら、「それでは失礼いたします」と言って電話を切りましょう。

電話の終わり方をシーン別に紹介【フレーズつき】

最後に、電話の終わり方の対応について、シーン別に紹介します。

今回は、どのように終わればよいか迷いやすいシーンをピックアップしました。

それぞれのシーンに適した、電話を終える際のフレーズも紹介しているので、参考にしてみてください。

早めに電話を終えたいとき

ほかの業務が忙しかったり、予定が詰まっていたりして早めに電話を終えたいときは、電話を切らなければならない理由を丁寧に説明しましょう。

相手に不快な思いをさせないよう、言い方に注意するのがポイントです。

抑揚のない淡白な言い方になると、相手は雑に扱われていると感じるので、気持ちを込めて伝えることを意識しましょう。

▼早めに電話を終えたいときのフレーズ例

「申し訳ございませんが、次の予定が迫っておりますので、これで失礼させていただきます」

「大変申し訳ありませんが、急ぎの案件がございますので、ここで終えさせていただきます」

緊急の案件が入ったとき

すぐに対応しなければならない案件が入った場合は、事態の緊急性を説明したうえで、後ほど改めて連絡することを伝えましょう。

ただし、内容によっては電話の相手への対応が最優先な場合もあります。

優先順位を明確にして、適切な対応をとりましょう。

▼緊急の案件が入ったときのフレーズ例

「大変申し訳ございませんが、急ぎの用事が入りましたので、また後ほどご連絡いたします」

「緊急の案件が発生したため、すぐに対応しなければなりません。申し訳ありませんが、後ほど必ずお電話いたします」

会議中に電話がかかってきたとき

会議中や打ち合わせ中に電話がかかってきた場合は、状況を説明して後ほど連絡することを伝えましょう。

▼会議中に電話がかかってきたときのフレーズ例

「会議中のため、申し訳ありませんが後ほどこちらからご連絡させていただいてもよろしいでしょうか?」

「申し訳ございません。ただいま打ち合わせ中のため、後ほどお電話を差し上げてもよろしいでしょうか?」

なお、会議中にかかってきた電話には基本的に出ません。

ただし、会議より電話を優先すべき場合は、事前に電話がかかってくる可能性があることを出席者に伝え、電話が来たらひと言断ってから会議室を出て対応しましょう。

話が長引いたとき

用件と関係ない話で盛り上がって電話が長引いてしまい、そろそろ切り上げたい場合は、仕事に戻る必要があることを伝えましょう。

このときに、楽しく話ができた旨も伝えると、相手も気持ちよく電話を終えることができ、良い関係を築きやすくなります。

▼話が長引いたときのフレーズ例

「またお話できるのを楽しみにしております。それでは失礼いたします」

「楽しい時間をありがとうございました。そろそろ業務に戻らなければなりませんので、これで失礼いたします」

話を切り上げたいとき

相手は話を続けたがっているものの、早く電話を切り上げたい場合は、丁寧な言葉遣いで電話を終える旨をきっぱりと伝えるのがポイントです。

営業電話など自社に不要な電話への対応は時間の無駄なので、はっきりと断って電話を切り上げましょう。

▼話を切り上げたいときのフレーズ例

「あいにくですが、そのような商品は今のところ弊社には不要ですので、これで失礼させていただきます」

「必要になりましたらこちらからご連絡いたします。改めてお電話いただく必要はございませんので、それでは失礼いたします」

クレームの電話を終えるとき

顧客からのクレームの電話を終える場合は、改めて謝罪の言葉を述べつつ、意見をいただいたことへの感謝も伝えましょう。

二次クレームやさらなる印象の悪化を防ぐために、クレームの電話は最後まで丁寧かつ真摯に対応することが重要です。

▼クレームの電話を終えるときのフレーズ例

「この度はこちらの不手際により不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ございませんでした。ご指摘いただきありがとうございます」

「ご不便おかけして大変申し訳ございませんでした。お忙しいなか貴重なご意見をありがとうございます」

まとめ

ビジネスにおける電話対応では、電話の終わり方にもマナーがあります。

どんなに途中までの対応が良くても、終わり方がきちんとできていないと印象が悪くなってしまうかもしれません。

今回紹介したマナーや終わり方の手順を参考に、正しい電話の終わり方をしっかり身につけましょう。

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